春になって実のなるような果樹で
春、美しい花の咲く樹はない。
[ 森信三 一日一語 ] より
異質的両極
一眼はつねに、個としての自己の将来の展望を怠らぬと同時に、
他の一眼は、刻々に変化してゆく世界史の動向を見失わぬことです。
こうした異質的両極を、つねにわが身上に切り結ばせつつ、
日々を生きぬくことが大切でしょう。
[ 森信三 一日一語 ] より
チャットGPT 中條レポートNo27
AIの進化を肌で感じます。
チャットGPTで行う相続や成年後見の質問に対する回答の精度が数か月前に比べると格段と上がっています。
法律の条文や弁護士等の見解が記載されているHPのアドレスを示すことでより精度の高い答えをだしてもらうことも可能です。
例えば、遺留分に関する具体的な法律条文や弁護士の見解を知りたい場合、次のようにします。
URLの提供:
「https://www.×××.com/ilryubun-lawyer-opinion」
質問の詳細:
「このページに記載されている遺留分の解釈について詳しく説明してもらえますか?」
継続的に、同じテーマで質問を繰り返すことで、より高い精度の回答が得られるようにもなるようです。
チャットGPTの最大の特徴は、チャットGPTが蓄積したデータを元にコンピュータ自身で考え回答を出してくることです。
そして、扱うことが出来るデータ量が莫大であることと瞬時に回答出来ることです。これは人間には到底及びもつかないところです。
よってデータをどのように与えるかが、良い回答を得るための鍵となります。
但し、回答を鵜呑みにすることにはまだ躊躇があります。
チャットGPTとの会話を通じ、こちらが回答に関し裏付けとなる情報を取得する必要はあると思います。
あくまでもチャットGPTの利用は自己責任という大原則を忘れないようにしなければなりません。
私のような個人事業主でも、人間の力をはるかに超えたAIの凄さを感じます。
仕事のやり方、生活様式が様変わりすることが予感できます。
60代の10年間は黄金の時間 野口レポートNo334
昔は還暦になると、赤いちゃんちゃんこと頭巾をかぶり、お年寄りになったことを祝ったものです。誰が見ても当時の60才は立派な「おじいちゃん・おばあちゃん」でした。
私は昭和21年の生まれです。「光陰矢の如し」とはよくいいますが、アッという間の78年でした。
振り返ってみると、60才から70才までの10年間は「黄金の時間」でした。いま思えば第2の青春の入り口のようなものでした。大人の雰囲気が出てくる歳にもなり、まだ体力気力も十分ありました。若い頃に考えていた60才とはずいぶんと違いましとした。
60代、この10年間の「黄金の時間」に色々なことができました。いくつかをあげてみましよう。
① 6時間ぶっ続け「出し昆布」セミナー。
相続の法律や税務を語れる人は多くいますが、心の部分を語れる人はいません。「出し昆布」は自分の持っている全てを相手のために出し尽くします。相続に関して私が持っている「知識・経験・ノウハウ・心」を全て出し尽くします。名付けて、6時間ぶっ続け「出し昆布」セミナーです。立ちっぱなし、話しっぱなしで6時間です。100人を超える会場もありました。心の相続をテーマに依頼を受け、九州から北海道まで全国に講演に行ったのも60代でした。
② 著名な税理士先生のラジオ番組にゲストとして呼ばれ、「心の相続」をテーマに3回ほど対談させていただきました。
③ 毎月発行している「野口レポート」を編集し、「心をつなぐ相続」として初めて出版することができました。ライターは使いませんでした。街の本屋さんに並んでいる自分の本をみて感激しました。
④ 旅行等も積極的に参加しました。足腰も衰えを感じることなく、親しい友人家族らと一緒に行った旅行は楽しい思い出です。
⑤ 4人姉妹が揉めていた長崎の五島列島や、別件で与論島にも行きました。精神的にも成長し、体力・気力もみなぎっていました。
それから数年がたち後期高齢者と呼ばれる歳になりました。以前のように足が上がらない、駅へ行くにも若い女の子に抜かれる、座って立つのが難儀になってきた、お酒の量も少なくなった。
最近になって体力の衰えをはっきり感じるようになりました。現実を素直に受け入れることは大切です。年は、どんなに大金持ちでも、いくら貧しくても平等です。同じように重ね老後をむかえます。自分もあと2年で80才の大台にのります。その時の体力はどうでしょうか、衰えを補うのは気力しかありません。私を必要としている人はまだいます。これからも現役を続けていくなかで、いかに気力を保つことができるかが勝負です。
60代はまさに第2の青春です。還暦をむかえた人、これからむかえる人も、老いている暇などありません。この素晴らしい時間を充実して過ごしてくださるよう願っています。
奉仕
人はこの世の虚しさに目覚めなければならぬが、
しかしそれだけではまだ足りない。
人生の虚しさを踏まえながら、
各自応分の「奉仕」に生きてこそ人生の真の味わいは分かり初める。
[ 森信三 一日一語 ] より
評論
創作家が評論をするのは、チューブに穴をあけるようなもので、
それだけ創作への迫力が減殺される。
随って真の文豪は、評論は書かずに自己の作品で示している。
[ 森信三 一日一語 ] より
批評眼
批評眼は大いに持つべし。
されど批評的態度は厳に慎むべし。
[ 森信三 一日一語 ] より
リズム
すべての物事は、リズムを感得することが大切である。
リズムは、根本的には宇宙生命に根ざすものゆえ、
リズムが分かりかけてはじめて物事の真相も解り出すわけである。
中んずく書物のリズムの如きは、著者の生命の最端的といってよい。
[ 森信三 一日一語 ] より
肩書
人間は退職して初めて肩書の有難さがわかる。
だが、この点を率直に言う人はほとんどいない。
それというのも、それが言えるということは、
すでに肩書を越えた世界に生きていなければ出来ぬことだからである。
[ 森信三 一日一語 ] より
出所・進退
公生涯にあっては、出所・進退の時機を誤らぬことが何よりも肝要。
だが相当な人でも、とかく誤りがちである。
これ人間は自分の顔が見えぬように、
自分のことは分からぬからである。
[ 森信三 一日一語 ] より