人間はいくつになっても、名と利の誘惑が恐ろしい。
有名になったり、お金が出来ると、
よほどの人でも、ともすれば心にゆるみが生じる。
[ 森信三 一日一語 ] より
作成者アーカイブ: nakajyo
相呼応
人間の生命が、たがいに相呼応し共感し得るということは、
何たる至幸というべきであろうか。
世にこれに勝るいかなる物があるであろうか。
[ 森信三 一日一語 ] より
最下に転ずる
「すべて最上なるものは、一歩を誤ると中間には留まり得ないで最下に転落する・・・」とは、
げに至深の真理というべし。
[ 森信三 一日一語 ] より
才
才無きを憂えず
才の恐ろしさを知れ。
[ 森信三 一日一語 ] より
才の有無は天のみが知る。
信用
すべて物事には基礎蓄積が大切である。
そしてそれは、ひとり金銭上の事柄のみでなく、
信用に関しても同じことが言えます。
否、この方がはるかに重大です。
[ 森信三 一日一語 ] より
信用は日々の蓄積です。
英知
英知とは、
その人の全知識、全体験が発火して、
一瞬ひらめく不可視の閃光といってよい。
[ 森信三 一日一語 ] より
バランス感覚
人間の智慧とは、
(一)先の見通しがどれほど利くか
(二)又どれほど他人の気持ちの察しがつくか
(三)その上何事についても、どれほどバランスを心得ているか
ということでしょう。
[ 森信三 一日一語 ] より
バランス感覚。
大切です。
国庫帰属法 中條レポートNo267
令和5年4月27日より相続土地国庫帰属法(以下「国庫帰属法」という)が施行されました。
相続で取得した土地を国に費用を支払って引き取ってもらう制度です。
“タダ”でも売れない負動産を引き取ってもらえる可能性があるのです。
相続財産を引き継ぎたくない場合、相続放棄の利用が考えられます。
この制度は、家庭裁判所に申し立てをして、相続人をやめることの許可をもらい、財産を引き継がなくするものです。
それ故、一切の財産を引き継げません。引き継ぎたくない不動産だけ「いらない」とは言えないのです。預貯金があった場合、その預貯金も引き継げません。
国庫帰属法の最大の特徴は引き継ぎたくない土地だけを放棄することが出来るのです。「預貯金を相続し、いらない土地だけ放棄する」ことが出来る画期的な制度です。
但し、引き取ってもらうためにはお金が必要です。必要なお金は20万円~となっています。(詳しくは法務省HP参照)
また引き取ってもらえる土地の要件のハードルも高いです。
・建物が存在する土地はダメ。
・境界が明らかでない土地はダメ。
・隣人とのトラブルを抱えている土地はダメ。
等々、管理処分に費用・労力を要する土地は引取ってもらえません。
たとえ有償でも引き取った後、管理することを考えると、国も安易には引き取れないのが実情です。
国庫帰属法は5年後に見直しを検討しているようです。
引き取り件数が多かった場合、要件を更に厳しくする可能性があります。
「やるなら今の内」という声も聞こえてきます。
また、この制度を利用する場合は国が引き取ってくれるかどうかの目利、引き取ってもらうための条件整備、申立手続、等々、専門家の関与が欠かせません。
そして相続開始前からの早めの準備が欠かせないことは言うまでもありません。
一日体験入隊 野口レポートNo324
野口レポートNO.36号(当時54歳)の復刻版です。
まだ駆け出しですが相続に特化した不動産屋として色々な相談を受けるようになりました。多いのが相続問題と借地問題です。この二つは法律と経済に人の心が絡んでくるのでよく似ています。
相続は10か月以内に、①遺産分割を合意する。②相続税の申告をする。③相続税を現金一活納付する。億単位の相続税が課税される地主は、これらの資金を調達する土地換金作業が要となります。
この土地をめぐり蜜に集まる蜂のごとく不動産ブローカーが寄ってきます。なかには己の利益を優先しようとする輩もいます。そして商売にならぬと見るや潮が引くように一斉に去っていきます。
不動産業に転業し5年となります。不動産業になれることは必要です。だが、染まりたくありません。「汗をかき報酬を頂戴する」この原点に戻り、自分を見つめたく体験入隊をしてきました。
入隊と言っても自衛隊ではなく、電気工事会社の友人にお願いして一日入社です。条件は日当をいただくこと、雇用関係が成立し遊びではなくなります。
お盆休みの12日、むかえのトラックに乗り現場に到着、自分の分担は地下70センチ長さ5メートルを掘り返す仕事です。
しばらく肉体労働から遠ざかっており、最初はすぐ息切れです。息が整ったら穴を掘り、穴を掘ったら息が切れ、このくり返しです。頭の先から足の先まで汗がふき出します。
久々に体験する激しい労働です。そのうち足腰がいうことをきかなくなります。気力と腕の力は残っており、穴の淵に座り込み腕だけで堀りつづけ足腰の回復を待ちます。しばらく掘り下げていくと、前回工事をした業者の弁当のカスやペットボトルが出できました。この業者のモラルの低さにあきれます。
苦労しながらもひと段落、ようやく昼休み、空腹感はあるが暑さと疲労のため食欲がわかず弁当は多くを口にできません。
つかの間の休息で元気が戻り、午後の作業も何とか耐えました。社員の皆さんが無言で励ましてくれます。スコップにコツンと手応え、ヤッタネ!ついに地下70センチの配管に到達です。
他の仕事を終えた社員さんの応援もあり、穴を埋め戻し定刻には作業も終了し、与えられた仕事を無事やり遂げることが出来ました。
異業種一日体験でしたが、穴掘りを通し汗で得る報酬の尊さを再認識すると同時に、「千里の道も一歩から」着実な継続が勝利を得ることも身を持って感じました。汗を出し、美味しくのめるはずであったビールが疲労困憊で喉を通らなかったことが残念です。
己の生き方に迷うことなく、新しいスタイルの不動屋として精進し、少しでも皆様のお役に立てるよう頑張りたいと思います。
平成11年9月1日
虚しさ
人はこの世の虚しさに目覚めなければならぬが、
しかしそれだけではまだ足りない。
人生の虚しさを踏まえながら、
各自応分の「奉仕」に生きてこそ人生の真の味わいは分かり初める。
[ 森信三 一日一語 ] より