対人援助 中條レポートNo245

福祉の世界では対人援助が重要です。(以下援助される人を「本人」と言います)

援助で大切なのは、本人と援助者が対等関係になることです。〇〇してあげるというものではありません。援助者は本人と二人三脚で目標に向けて歩んでいきます。(目標は本人にとって「幸福」につながるものであることが必要です)

 そして本人が問題解決の主体者となります。
援助は目標を達成するため、本人が決めたプロセスに徹底的に付き合い共に歩んでいく事です。

本人に決めてもらうためには、気が付いてもらうことが重要となります。
そのため援助者は本人が自ら問題を解決していけるよう側面から働きかけます。援助者は主体でなく「本人のいるところ」から伴走車として出発します。

 伴走者になるためには、現在の本人の様子を理解するだけでなく、本人の育ってきた歴史を知ることも重要です。援助者から見た本人ではなく、本人から見える風景にどう接近していくかが大切となります。

問題解決者である前に本人のよき理解者となることです。「自分のことをわかってくれている」と思ってもらえることが大切です。

援助の現場では、目標と手段を混同しないことに注意が必要です。援助することが「目的」でなく、援助は目標を達成するための「手段」だからです。
例えば、
歩くことが困難になった人に、ただ歩くことのリハビリを強いるのが本人の幸福につながるでしょうか。
しかし、孫と散歩する楽しみを実現するためにリハビリをするということであれば、幸福を達成するための手段となります。
現場では援助することが目的になりがちです。注意しないとこの間違いに陥ってしまいます。

 どのような考えで本人に接するかで行動の一歩目から変わってきます。理念をしっかり持って取り組んでいく事が大切です。

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