相続手続において特に重要なのがお金の動きです。ここをしっかりと管理することが、円満な相続を実現するための鍵ともなります。以下の例のように、金銭項目を明確に区別した財産目録を作成することが大切です。
例1
葬儀費用などの準備で、被相続人の死亡前に預金から現金を引き出すことはよくあります。例えば200万円を引き出した場合、死亡時の財産目録には以下のように記載します。
- 通帳残高: 200万円を引き出した後の残高
- 現金: 200万円
また、死亡後に葬儀費用などの支払いが発生した場合は、領収書などを財産目録に添付することが必要です。
例2
死亡後に、被相続人が利用した費用(入院費・施設費用など)を支払う場合、これらは死亡日時点でまだ支払われていないため、「未払い金」として債務に計上します。
また、被相続人が死亡後に受け取る権利があるお金(入院保険金など)が入金された場合は、死亡時点では未収のため、「未収金」として資産に計上します。
例3
死亡後に、被相続人の財産に関する費用(修繕費など)を支出することがあります。これらは、相続財産管理費用として、被相続人の相続債務とは別に計上します。
また、死亡後に発生する被相続人の財産からの収益金(賃料・配当金など)は、被相続人の未収金とは別に計上する必要があります。
例3の管理費用および収益金は、被相続人の資産・債務とは明確に区別することが求められます。遺言がない場合、死亡時から遺産分割時までの収益は、原則として法定相続分で分割されるからです(相続人全員の合意があれば、合意した内容で分割することも可能です)
相続税が課税される場合は、さらに注意が必要です。例2の項目は相続税の課税価格に加算・減算されますが、例3の項目は相続税には影響しないため、区分を誤ると税額に影響を与える可能性があります。
例えば、固定資産税はその年の1月1日時点での所有者に支払義務がありますので、死亡後に支払時期が来た場合でも、未払金として相続債務に計上する必要があります。
財産目録をしっかりと作成する理由は、以上の点だけでなく、相続人が財産の内容を正確に把握することで、相続手続きを円滑に進めるためにも重要です。
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真の救い
人間はこの肉体をもっている限り、
煩悩の徹底的な根切りは不可能である。
そしてこの一事が身根に徹して分かることこそ、
真の救いといってよかろう。
[ 森信三 一日一語 ] より
歎異抄
親鸞は「歎異抄」の冒頭において、
「弥陀の誓願不思議に助けられまゐらせて」という。
その不思議さを、親鸞と共に驚きうる人が、
今日果して如何ほどあるといえるであろうか。
[ 森信三 一日一語 ]
神の大愛
一切万有は神の大愛の顕現であり、
その無量種の段階における発現というべきである。
[ 森信三 一日一語 ] より
最高最深の叡智
われわれ人間は、ただ一人の例外もなく、
すべて自分の意志ないし力によって、この地上に生まれてきたのではない。
そしてこの点に対する意識こそ、
おそらくは最高最深の叡知といってよい。
されば我われ人間は、
それぞれ自分がこの世に派遣せられた使命を突き止めねばなるまい。
[ 森信三 一日一語 ] より